“PollEx PCB Verificationソリューションを取り入れたのは、そもそもは製造欠陥やエンジニアの人的ミスを減らすためでしたが、結果的に開発と製造のコストも大幅にカットすることができました”
JungWon Lee,
Chief Researcher, Samsung SDI
Altairのソリューション
Altair PollExを知ったSamsung SDI社は、PCB設計レビュー(PCB Modeler)と検証(PCB Verification)の機能を確認しました。とりわけ、設計から製造までのプロセスを管理・改良するという目標を達成できるかどうか、デザインルールチェック(DFM)と電気特性チェック(DFE)に注目しました。
PollExの使い勝手のよいコラボレーション機能は、各地に散らばるPCB設計者、ハードウェアエンジニア、テストエンジニア、製造エンジニアが国境を越えて連携することを可能にするものでしたが、Samsung SDI社はそれに加えて、デザインルールチェックと検証のための環境を一元管理することを求めていました。
AltairはSamsung SDI社と緊密に連携することにより、検証要件の異なる既存製造および新製品でPCB検証ソリューションを使用できるようにしました。2カ月後、Samsung SDI社はPollExの導入により、複数のチームにPCB検証機能を提供する効率的なコラボレーション環境の構築に成功しました。この環境では、PCBアートワークエンジニアからPDMサーバーにアップロードされたPCBレイアウト設計(PollExフォーマットの設計データを含む)を、すべてのエンジニアがPCB Modelerを使ってレビューしたり、PCB Verificationツールにかけたりすることができます。
結果
Samsung SDI社はPollExにより、PCB設計のレビューと検証の一元管理ソリューションを軸にエンジニア間のコラボレーションを実現しました。設計の修正回数が減り(20回から9回)、リビジョンのチェック回数も6回から3回に半減したことで、コスト削減効果は年間600万ドル(同社推定)にも上ります。
Samsung SDI社はPCB設計のレビューにPollExを使用しているほか、DFMツールによって設計初期段階での製造欠陥の洗い出しも行っています。その他にもPollEx DFEを業務に取り入れ、設計初期段階で電気的な欠陥を特定しています。今後は、シグナル / パワーインテグリティの解析や熱解析にPollEx Solversを導入する予定です。